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つくり手を訪ねて
アロマの工房 香の宮 阪井 麻紀

2013年9月

糸島の間伐材を使用した桧の蒸留水「KAKETENSHAIかけてんしゃい」を作っている【アロマの工房 香の宮】阪井 麻紀さんの工房を訪ねてきました。工房は志摩中学校の向かいにあり、糸島産の木材を使用して建てられたという木の家が目印です。

工房の中へ入ると、どこか懐かしさが感じとれる机と椅子が並び、そして机の上には、何十種類というエッセンシャルオイルが並べられています。聞いていると、机は糸島農業高校から、椅子は志摩中学校から譲ってもらったという。地域の方々に親しまれている麻紀さんの人柄が伺えます。

優しい旦那様がコーヒーを入れて下さり、今回の取材開始です!!


【きっかけ】

もともと派遣社員でホームページ作成などのお仕事をされていて、飽き症な自分でも出来そうな仕事をしたいと思い、派遣社員としての仕事を辞め、アロマの世界へ移られたそうです。
アロマで仕事をしようと思ったら、マッサージかセラピストの道へ進む人がほとんどだけど、自分は違うジャンルで働きたいと思っていたし、妊娠をきっかけに虫除けスプレーなど、ワークショップの仕事をすることにした事が「アロマの工房 香の宮」の始まりだったとのこと。


【家庭のアロマ】

『アロマを知る事により、「普段買っているモノ」が「自分で作るモノ」へ移行してもらえたらいいな』という思いがワークショップを行うに当たって、大事にしている事の一つだと語る麻紀さん。
「家庭で、リップクリームや虫除けのレシピがあってもいいんじゃない?ほら、家庭で作る味噌とか漬け物ってあるじゃない。そんな感じ。」という言葉に、とても納得させられてしまいました。


【ワークショップ】

「香り」というのは、人間の記憶に直結しているそうです。例えば、金木犀の臭いをかいだら、近所のあの家を思い出すと行った感じです。
小さい時から色々な臭いをかいで、色々な場面を思い出してほしい。ワークショップがそのきっかけになってくれれば嬉しいなとアロマから広がるつながりを大事にしている麻紀さんの思いが伝わってきます。

今では、女性、若い方、男性、親子連れの方など幅広い方々がワークショップを体験できる工房として認知され、虫除けづくり、グロスづくり、リップクリームづくり、香水づくりと種類も充実しています。

「ただ最近は、お客さんの人数が多いと、話す時間が少なくて伝えたい事が伝えられない。」と悩みを語る麻紀さん。きちんと伝えていきたいという麻紀さんのキモチが伝わってきます。

つくり手を訪ねて
アロマの工房 香の宮 阪井 麻紀vol.2

2013年9月


【KAKETENCHAI かけてんしゃい】

そんな麻紀さんが作るここのきの売れ筋アイテム「糸島桧の蒸留水 KAKETENSHAIかけてんしゃい」。アルファベットで書かれた名前が気になり、思わず手にしてしまった事を覚えています。そして、声に出してみる、「KA・KE・TE・N・SHAI」、か・け・て・ん・しゃ・い。あぁなるほどねっ。と福岡県民なら分かるであろう「かけてんしゃい」(=かけてごらん)という言葉が英字表記されたものでした。
印象的なネーミングだけでなく、この商品は、糸島の森の事を考えられて作られた商品でした。麻紀さんが、糸島の間伐材を使って何が出来るか考えた時、蒸留水を作ろうと思ったのがこの商品を作るきっかけだったそうです。


【工房横にあるお店】

工房横には、竹布(TAKEFU)の商品や様々な手作りアイテムが並ぶ空間が設けてあり、作家さんが交代で商品を販売されています。昔は、この空間でワークショップをしていたとのことです。今ではお店にして、出来るだけ作り手さんが商品を販売出来るよう、このスペースを作っているそうです。


【これから】

工房を経営されると同時に、「糸島しましまプロジェクト」の発起人として、十分美味しく食べられるのに販売できないもったいない野菜達を、毎週1回東日本大震災の被災地である福島県へ発送するという活動をされています。今後は、空き家を利用して、子ども達の受け入れをやっていきたいと語る麻紀さん。

「したい事という訳ではなく、やるべき事をひとつひとつやっていって、アロマを使った地域おこしや社会貢献を行っていきたい」という一言が麻紀さんの活動の原点の様に感じた取材でした。
インタビュー 前田 綾子・千々岩 哲郎
文 前田 綾子
写真 山下 舞