糸島くらし×ここのき 福岡県糸島市前原中央3-9-1  092-321-1020

つくり手を訪ねて
糸島芸農 松崎 宏史さん

2013年9月

ここのきでもおなじみ、三角のパッケージに入った糸島芸農米。
その芸農米や糸島芸農について、実行委員長の松崎さんにお話を伺いました。


【松崎さんとstudio kura】

ドイツでアーティスト活動をしているときにギャラリー運営を任されることになった松崎さん。
運営をしながら世界のアーティストインレジデンスを調べていたところ、自分は日本では東京のことくらいしか知らないことに気づき、実家の米蔵を使って何ができないかと思い、studio kuraを始めたそうです。
当時は、国や美術館がするのが主流だったレジデンスですが、自分でやってみようと思い、それをずっと続けている松崎さん。2013年はのべ20人ほどのアーティストを招き、毎月と言っていいほどレジデンスを行いました。


【糸島芸農が生まれたきっかけ】

最初の名前は「Itoshima Arts Farm」
漢字を当てはめたら糸島芸農だったことから現在の名前に。

糸島で始めるにあたり、
「自分のやってる現代アートって、楽しむためには、ルールや歴史や文脈がわかる人が必要。でも現代アートはとりあえず忘れて、その土地のアートを見出していけたら結果的に現代アートとして面白いものができるかも」と思ったそうです。
そして地域発信のアートを考える上で、「この辺りは農を無視できない環境で、他に選択肢は無いくらいだった」と語ります。

そこで2012年にはじめて開催された糸島芸術祭。
そこで、お世話になった農家さんに、糸島芸農として何かできたらいいなと思い、糸島芸農米が生まれたそうです。
この芸術祭は、5月の田植えから11月の稲狩りまで約半年間に渡って行われました。

「始めてやることだから何が出来て何が出来ないのかも分からない状態だったため、派手にやった」と松崎さん。

しかし今後は、助成金に頼るのではなく、自活可能な形でずっと続けていきたいという想いがあるそうです。なんとショップを開く構想もあるとか。楽しみですね!


【今後のこと】

今後もレジデンスは続けて、studio kuraをアートセンターみたいにしたいとのこと。

今やってる電子工作やオープンデザインの考え方を使って、集まった人が共同で取り組める仕組みを作っているところだそうです。
そして「この仕組みを考えている時が一日の中で一番楽しい。糸島芸農も今後は、そうやってみんなで作ることを試していきたい。」と語ります。

それから松崎さんは、
「色んなことをコラボレーションだと思ったら楽しい。
絵を教えるという行為もその人と私のコラボレーションだと思うと楽しくなってくる。
糸島芸農自体もコラボレーションで、芸術だけでは成り立たない。」とのこと。

最後に、
「創造的であれば、前向きに生きていける。子供たちには、なんでもできる時代だから探究心を爆発させて欲しい」と言います。

やまない好奇心と「これで何ができるだろう」という柔軟な思考で、常に新しいものを生み出そうとする松崎さん。それができるのは、糸島の寛容性のおかげだと言います。
これからも糸島の地がら発信される現代アートに注目です。

インタビュー 千々岩 哲郎
写真と文  山下 舞